資料用に一部を読むつもりが面白い内容だったので、いずれ全部読もうかな。
個人用メモから抜粋。■:コメント
序
- 「商標の星が666を描いている…悪魔の印だ!」 → サタニズム・パニック
- 仏オルレアン「試着室で女性が消えた…婦女売買組織の囮の店だ!」
『シティーハンター』にこんな話あったよなー。こういう噂が元ネタだったんだろうか。
1 とらえ難い現象
- うわさの定義について。これまでの定義を振り返り、解説を加え、この本での定義を規定。
「したがって我々は、公式のニュースソースによって公然とは、まだ裏書されなかったりあるいは否定された情報の、社会体内での出現と流布をうわさと名付けよう」p22 - 心に残った部分
- うわさは、権威とのある関係である。p23
秘密を暴き、さまざまな仮説を示唆して権威に語ることを強いる。
権力の透明性を再び確立し、反対勢力を養う、最初の自由ラジオ放送。
だから副題が最も古いメディア、なのか。なるほど。 - 情報の価値には永続性がない。したがって、できるだけ早く利用しなければならない。p24
だからうわさは走る。
ある情報の真実性は、さまざまな慣習とさまざまな[権限の]委託から生ずる、ということがあまりにも簡単に忘れられている。真実とか、検証されたものの概念は、社会的なコンセンサス(合意)から生まれる。したがって、現実とは本質的に社会的なものである。ユマニテ(共産党機関誌)の読者にとって、フィガロ(自由主義的新聞)が述べる事柄は現実ではない。その逆も同様。
したがって、真実の一種の尺度である一つの現実が存在するのではなくて、いくつもの現実があるのだ。ある観念を抱くために、各人は自らの直接的な環境、自身の集団からそれを汲み上げてくるのである。
p18
2 うわさはどのように生まれるか
- 出所の追求について
大して重要な問題ではないが、そうすることで利がある者達によって支えられている。
うわさを支えているのは、聞いた後でそれをまた他人に話す人々。 p32 - うわさの引き金を引く典型的なプロセス:
- 専門家の言葉
- ないしょ話
- ある気がかりな事実
- 証言
完全に正確な証言はきわめて例外的である。
多くの証言が一致しようとそれは必ずしも、その語ることが真実であるわけではない。
同一の精神的同型性を共有する人々が、事実を同じ見方で誤って知覚した、ということを意味し得る。
誤謬を誘う要因は、動き、知覚時間の短さ、目撃者の肉体的条件、先入観の大きさ、その光景におけるストレスの程度である。p42
この前A3・B4用途のプリンタでA4印刷をしようと四苦八苦。
縦書き印刷に設定しても、なぜか横向きに印刷されるのだ。「ぶっ壊れた?なんで!?」
アプリケーション側の設定を見直したり、プリンタの設定をいろいろ変更してもだめ。
ドライバの入れ直しも検討しはじめ、もう一度よくよく設定を見直してみると……手差しの紙を縦に入れてたのが原因だった。A3もB4も縦にしか入れたことがないから、てっきりA4もそうだと思い込んでいたのだった……先入観って怖い。 - 幻想
発端になる事実はない。想像力の産物。
『世界犯罪百科全書』の「幻想」だったか…の項目思い出した。自分の欲望が投影され、物語化する。
婦女を誘拐・売買する既製服店:
典型的なシナリオを誰かが「身近なあの店で起きたことだ」と想像した。
そして、人々がそう信じた結果。
共鳴箱。 - 浮遊する神話
「教訓話」や「都市伝説」が規則的に、不意に現実に出現する。
うわさは一度落ち着くと、ほとんど伝説のようなものとなって町から町へ伝播する。
そして時折「その通りだ。この夏、○○で起きたらしい」と言うひとりによって「現在化」される。それがたった今起きたことだと想像するようになるのは、1人2人の口を経れば簡単である。
時間も場所も関わりなくなかば伝説を生き、ふいに現実化する。
コカ・コーラの話が例として出てくるが、小学生の時「○○のハンバーガーにミミズ肉が使われてる」って噂あったなー。愛すべきB級ホラーゲー『イルブリード』にもミミズ肉の価格が暴落し…って話があったような。たぶん有名な噂なんだろうなと思ったらWikipediaに色々書いてあった: ハンバーガーの肉 - Wikipedia
ニューヨークの下水道にアリゲータが! p48 → ピンチョン『V.』
1982.5 ヒッチハイクする修道士の話。車の後ろに乗せると予言めいた言葉をつぶやく。
「夏は暑いでしょう。秋は血まみれでしょう」
数世紀前、馬車の時代からこうした話は伝わっている。
日本にも、タクシーの後部座席に乗せた女性が…とか有名な怪談があるね。 - 誤解
- 操作・改竄
- 確認されない事実の無邪気な公表
- 火のないところに煙は立たない?
これまでの例はこの格言がいかに間違いかを示している。
人々がこの格言に執着するのは、これがうわさによって操作することのもっとも確実な方法を示しているからである。彼らにとって、煙のあるところ、その背後には必ず少しの真実が実在する。
それを知って戦略家たちはかの有名な行動原理を引き出したのだ。
誹謗せよ、誹謗せよ、さすれば常に、何らかの誹謗が残ることになろう!
いやだなーこれ。ネガティブ・キャンペーン。
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