>その1(感想)
不安要素1
主人公は精神病棟にいる。名前も過去もわからない。→ 頭がおかしいのではないか?見聞きしていることは妄想ではないか?
不安要素2
作中論文、『胎児の夢』の文章:「1秒が長大な時間、長大な時間がたった1秒ということがありえる」
この作品もそうなのではないか?
長大な作品だが、たった1秒の夢なのではないか?
あるいは、一部分が夢ということも。
作中作
『ドグラ・マグラ』が作品内に登場。この作品全てが、作品内の一部に吸い込まれる。
正木と若林の言う日付
A病院の中で。
若林「今日は11/20、正木先生が自殺した1か月後」
青年、原稿を読み始める。
B
青年、読み終わる。
死んだはずの正木が現れ、「今日は10/20、若林は嘘をついている」
C
病院を飛び出し、帰ってきた後。
ほこりをかぶった資料の中に、「正木自殺」=自殺してだいぶ時間が経っている。
青年「10/20を繰り返し夢に見ているのだ」
もしくは10/20を夢に見た11/20(仮)をも夢に見ている。
Cでは詳細な日付は出てなかったような気がするが、Aと同じ時か?
Aの日付は嘘かもしれない(Bもまた然り)。
BはA,Cよりは前の時間…(だよな。若林の言ってた正木の死因おかしいところあったっけ?)
全部妄想なら、こういうことを考えるのも無意味な気がする。
うわあああぁぁ。
面白い。
全部夢だとしても
全てが妄想なのか、それともいつか現実に起きたことを夢に見ているのか?もっとメタ的なことを言うと
私の頭おかしくなってないか?だいじょうぶ?(もっとも、正木先生の言うように「人類みなキチガイ」なら当然私もキチガイ。)
作中で暗示についての説明や、青年を暗示にかけようとするシーンがあり、
「まさか……。
“これを読むとキチガイになる”という噂は、読者に暗示をかけようというのではあるまいな!?
リアル攻撃してくるとか、この本マジで奇書なんだが!?」
慄いてしまった。
でもたぶん、そういうことはない……はず……だ。
リンク
ドグラ・マグラとシャッターアイランド似てるらしい。映画観てみようかな。
九相図
http://ja.wikipedia.org/wiki/九相図
http://matome.naver.jp/odai/2128021125751121801
関連ページ
- 『ドグラ・マグラ』その1 感想。
- 『虚無への供物』 三大奇書を読んでみようシリーズ、その1。
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